円形を編むときの増やし目/減らし目の考え方

今回は円形を編む際の増やし目と減らし目の考え方についてご紹介します。

少し数学的な話になるかもしれませんが、役に立つと思うのでぜひご覧ください。



こんにちは。

Famiguramです。

今回は円形における増やし目と減らし目の考え方に関するお話です。

同じ数だけ増やし目を入れるのは以前お話しましたが、途中で増やし目の数が変わる場合はどうすればよいのでしょうか。

今回はそのような時に使える考え方についてお話します。

また、以前の記事で均等な増やし目の入れ方についてお話しました。

その中で、編み目と組のお話をしました。

今回の話にも関わってきますので、まだご覧になっていない方はぜひご覧ください。

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今回の流れです

増やし目の場合

まずは同じ数だけ増やし目を入れる場合です。

このように6目から始める場合、6目ずつ増やしていくことになります。

この時、編み目と組の関係は次のようになっています。

このように、各段の編み目は1組あたりの編み目×組の数で表すことができます。

上の場合、1組あたり1目6組で6目、1組あたり2目6組で12目になります。

これにより、各組で1目ずつ増やすことで6目ずつ編み目を増やすことができます。


では、次のような場合はどうでしょうか。

先ほどと異なる部分は2段目から3段目、そして3段目から4段目の増やし目の数です。

先ほどは6目ずつ増えていましたが、今回は途中から3目ずつ増えています。

このように途中で増やし目の数が変わる場合はどうするかお話します。


ここで注目して欲しいのは、12と15という数字がどのように表すことができるかです。

12という数字は2×6でも表せますが、3×4(4×3)でも表すことができます。

また、15という数字は3×5(5×3)で表すことができます。

これを並べてみると、1組あたりの編み目と組の関係から1組あたり4目のところを1組あたり5目に増やせば組数分、つまり3目増やすことができます。

このように、掛け算の数字を変えることによって増やし目の変わっても対応できるようになります。


こちらが先ほどの内容をまとめて表したものです。

1段目から2段目は1組あたり1目から2目へ増やし、6組分を編んでいることがわかります。

2段目から3段目は1組あたり4目から5目へ増やし、3組分を編んでいることがわかります。

このように、各段の編み目がどのように表せるか考えると、増やし目の数が変わっても対応できるようになります。


注意して欲しいのは、この考え方を使うには2つの数字に共通する数字(公約数)が必要だということです。

もう少し言うと、1以外の公約数が必要です。

今回の12と15という数字には、両方3という数字が含まれていました。

ですので、増やし目の数が変わっても均等に円を広げることができます。

しかし、2つの数字に共通する数字が1しか無いと均等に広げられません。


例えば、11と14みたいな数字では均等に広げることができません。

単に3目増やすことができますが、増やし目を入れる位置が決まりません。

これは共通する数字が1しか無いからです。

この話はあくまで編み目を均等に広げることが前提なので、2組以上または2目以上ないと基本的には成立しないのです。

唯一成立するのは、編み目の数を倍にするときです。

減らし目の場合

続いては減らし目における考え方ですが、これは増やし目の時と同じです。

2つの数字を比べて共通する数字を探し、減らし目を入れる数を考えます。

減らし目の数がわかったら各組でどの位置に減らし目を入れるか考えます。

位置がわかったらその位置で減らし目を編んで均等に縮めます。

増やし目か減らし目の違いだけで考え方は変わりません。

私が6目で始める理由

ここからはおまけになりますが、私が円を編む際に6句目から始める理由についてお話します。

結論から言うと、6は2×3で表すことができるからです。

もう少し言うと、6の倍数(12,18,24...)は2の倍数であり、3の倍数だからです。

偶数は2の倍数ですし、奇数の中で3の倍数に該当する数は多いです。

つまり、2の倍数にも3の倍数にも変更しやすい6という数字はとても使い勝手が良いのです。

もちろん、他の数字が使いやすいと感じることもあると思います。

編み図によっては5目だったり7目で始まるものもあります。

ですので、6目を使うことが正しいというわけではありません。

オリジナルのあみぐるみなどを作る際の1つの参考にしていただければと思います。

それぞれのやり方に正解も不正解もないですからね。

自分に合ったやり方や考え方を使いましょう。

最後に

今回は円形を均等に広げたり縮めたりする際に使える、増やし目と減らし目の考え方についてお話しました。

数学みたいな話で難しかったかもしれませんが、これを理解すると自分でも数字を変えて編めるようになると思います。

もしわからないことがあれば、ぜひコメント等で教えてください。

わかりやすくお伝え出来るように改善していこうと思います。

それではまた次回お会いしましょう。


今回の内容も動画にしております。

文章や写真だけじゃ伝わりにくい部分は以下の動画をご覧いただくと、より理解が深まると思います。

ぜひご覧ください。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。


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