捨てる神あれば拾う神あり

こんなに高いの!? この言葉で作品を否定された気持ちになった私が、とあるお客さんのおかげで救われたお話です。



こんにちは。

以前、あみぐるみ販売で生きていく厳しさについてお話しました。

今回はそのエピソードの元になった経験についてお話します。

初めての地方イベント

2022年某日、私は地方のハンドメイドイベント会場に立っていました。

この日はデザインフェスタの時とは違い、完全アウェーでの参加でした。

私は東京から新幹線を使い電車を乗り継ぎながら会場にたどり着きました。

ブースの準備をして周りのブースの方々に挨拶し、イベントの開始を待っていました。

先に結果だけ言っておくと、惨敗でした。

これは知名度の問題もあるでしょうし、ある程度は予想していました。

お客様に言われたつらい言葉

イベントが始まり、お客さんとお話したりして時間を過ごしていました。

そんな中、とあるお客様が私の作品を見て近寄ってきてくださいました。

そして私の作品をとてもかわいいとおっしゃってくれました。

しかし、その直後、値段を見たお客様が一言。

「この値段、見間違いじゃないよね!?」

私は悲しくなりました。

お客様には悪気が無かったのかもしれませんが、私の心を傷つけるには充分な言葉でした。

これは私の知名度が無いという理由と、私が作る作品の市場価格が低いことが考えられます。

どちらにしても、お客様にとってはその値段を払う価値は無いということだったのです。


私はその言葉がひっかかっていて、しばらく悲しい気持ちでした。

笑顔で接客しようにもまた値段のことを言われるんじゃないかと思って、顔がひきつっていました。

幸いにもマスクをしていたのでお客様には見えていませんでしたが、察した人もいたかもしれません。

それほどまでに私は傷ついていました。


お客様に言われた嬉しい一言

そんな私ですが、お客様に救われたのもまた事実です。

イベント後半に来てくださったお客様が1人。

私のブースに来るなり一言、

「インスタを見て来ました。」

私は涙が出そうになりました。

たった一言です。

それでも、私は作品を作り続けてよかった、Instagramで発信していて良かった。

そんな気持ちになったのです。

そんな単純なことで、と思うかもしれません。

私にとってはとても大切なことなのです。


そのお客様にとっても安い買い物では無かったかもしれません。

それでも私の作品をSNSで見て来てくれた。

私のあみぐるみを迎え入れてくれた。

それだけで私はとても嬉しかったのです。


ちなみに、後日あみぐるみを飾った写真をSNSに投稿してくださっていたのを見て、さらに嬉しくなりました。

イベント後の購入報告はとても嬉しいですね。

最後に

私は今でも無名の作家です。

まだまだ努力すべきところはたくさんあります。

それでも私の作品を迎えてくれたお客様のおかげで今日も作品製作ができています。

いつも支えてくださる方々、ありがとうございます。

これからもよろしくお願いします。